伝統菓子を次の世代へ
産官学連携で挑んだ「博多ういろう」再構築プロジェクト

「博多ういろう」は、米粉やわらび粉などを主原料に、砂糖と水を加えて練り上げ、蒸し上げて作る伝統的な和菓子「ういろう」を、博多の歴史とともに再構築した商品です。
ういろうは室町時代に中国から伝わったとされ、その伝来の地の一つが博多の妙楽寺とも言われています。
こうした歴史背景をもとに、「博多の新たな銘菓」として開発されたのが博多ういろうです。
最大の特徴は、もっちりとした弾力のある食感と、素材を生かした上品でやさしい甘さです。わらび粉や米粉を使用することで、つるんとなめらかで瑞々しい口当たりに仕上がっており、タピオカのような食感とも表現されるほどの食べやすさが魅力です。
支援内容

DOCOREでの販売期間が半年程度と短い中で、商品には一定の魅力がある一方で、以下のような課題を抱えていました。
・博多ういろうのブランド確立
・ターゲット層の再設定(特に若年層)
・製造工程における手間や人件費の見直し
・パッケージ・包材の改善
・価格設定の見直し
・DOCOREや博多銘品蔵での売上向上
そこで、DOCORE事業の一環として、西南学院大学との産官学連携プロジェクトを実施。学生による市場調査・分析をもとに、商品改善の方向性を検討しました。
学生さんたちの分析の結果、「博多ういろう=高齢層向け・高価格・地味」というイメージが若年層に強く、購買に至っていないことが明らかになりました。
この課題に対し、
・「もっちり食感」という強みを前面に出すコンセプト設計
・若者に刺さるPOPやビジュアルの改善
・試食による体験機会の創出
・ストーリー訴求(博多ういろうの背景や特徴の伝達)
といった具体的な改善提案を実施しました。
特に試食を行った販売では、購買率が6.7%に向上するなど、体験機会の重要性が実証されました。
また、無人販売では購買に至らなかった一方で、対面での説明や訴求により購買につながる傾向が確認され、販売方法の改善にもつながりました。
事業者の声

今回の産官学連携では、学生の皆さんの視点から自社商品を見直すことができ、大きな気づきを得ることができました。
これまで当たり前だと思っていた「博多ういろう」の魅力も、伝え方次第で全く違う印象になることに驚きました。特に「もっちり食感」という切り口や、若者向けの見せ方については、自分たちだけでは思いつかなかった発想です。
また、試食や売り場づくりによって実際に購買につながることを実感できたことは、今後の販売戦略を考えるうえで大きな収穫でした。
DOCOREでの取り組みをきっかけに、新しいターゲット層へのアプローチの方向性が見えてきました。今後も今回の学びを活かしながら、博多ういろうの魅力をより多くの方に届けていきたいと考えています。



